お手軽な「デジタル窓」は世界に通じる

お手軽な「デジタル窓」は世界に通じる

あたかもその場にいるような美しい映像と、臨場感のある音を再現する“デジタルな窓”が「Atmoph Window」です。共同創業者の姜京日さんに、なぜこの製品を開発したかを伺いました。そこには若き日の苦い経験がありました。

世界初の「デジタル窓」とは

世界初の「デジタル窓」とは

壁やデスクに置くだけで、数百カ所の世界の風景が楽しめるのが「Atmoph Window)(アトモフ ウィンドウ)」です。27インチの縦型ディスプレイには美しい映像が流れ、臨場感のある音によって、一瞬にしてその場所にいるような気分になれるよう設計しました。この世界で初めての「デジタルな窓」によって、あなたの部屋やオフィスが世界につながるのです。
風景映像は、アトモフが契約したカメラマンが世界各地を訪れ、撮影したオリジナルです。4Kカメラで撮られた美しい映像と、その場所で収録したリアルなサウンドが、代わり映えのないオフィスや自宅の景色を、新しい景色に映し変えてくれるのです。窓を設置するための工事は必要ありません。壁にかけたり、デスクに置いたりすれば、それだけで世界とつながるデバイスなのです。

留学中のストレスが開発のきっかけに

留学中のストレスが開発のきっかけに

「Atmoph Window 」開発のきっかけは10年前まで遡ります。私が南カリフォルニア大学に留学した時の体験が元になっているのです。ロボットを研究したいという強い意志を持って訪れたアメリカでしたが、慣れない言葉と環境にストレスの多い日々が続いていました。下宿先の窓からは隣のビルしか見えず、閉塞感しかありませんでした。それを解消するために、パソコンのスクリーンを南国のビーチの風景に変えたり、テレビで環境DVDを流したり、デスクに綺麗な風景の絵葉書を置いたりもしました。ですが、どれも今ひとつで、ストレスを発散して、気分を改善するにはまったく役足らずだったのです。

手軽なプライスで買えなければ意味がない

手軽なプライスで買えなければ意味がない

ロボット研究者の道を諦めて帰国した僕は、その当時を思い出して、その閉塞感を拭い去ることができるデバイスはなんだろうと考えるようになりました。あれこれと思索を巡らせた結果、「家の景色は変えられないならば、それをどうにかすればいい。だったら、デジタルな窓がいいのではないか?」と、思い至りました。その製品を実現すべく、僕も含めた3人の仲間で2014年に創業したのが「ATMOPH」です。
ちょうど4Kカメラは小型化し、4Kディスプレイも薄型化してきました。それまでは数十万円は出さないと買えなかった製品が、汎用品として価格が下がってきた時期でした。技術的にも、製品の販売価格的にも、個人が気軽に購入できる形で届けることができる時代になっていると実感したことも、起業への後押しになりました。なぜならば、当時のストレスを感じていた自分が喜ぶようなモノを作りたかったからです。そのため法人需要ではなくて、個人の需要に応える価格で提供したかったのです。

なぜ「Made in Kyoto」なのか

「窓」というコンセプトは決まっていたものの、形を決定するまでには試行錯誤を繰り返しました。設置した形状が、まるで壁に窓が埋め込んであるように作るのは大きなハードルでした。製造をするのは初めてだったので、工場から門前払いを食らうこともありました。試作段階でネジ穴がオーダーしたものと違うなど、当たり前に作られている製品でも、量産は簡単ではないんだということを感じました。
僕は東京出身ですが、会社は京都にあります。前職が任天堂の京都本社ですし、昔から寺とか庭が好きで、関西はその宝庫なので離れたくなかったのです。また、京セラやローム、オムロンなど、京都地場の製造業が盛んで、インフラが整備されているという地の利もあります。ですから、「Atmoph Window 」の製造にもメリットがあると感じました。そんなこともあり「Made in Kyoto」を名乗っています。
後編に続く>>


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atmoph/Atmoph Window

税込価格 ¥75,384

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姜京日

PROFILE

姜京日(かんきょうひ) ATMOPH(アトモフ)株式会社・共同創業者、代表取締役。
1980年、東京都生まれ。青山学院大学でロボット工学を学ぶ。南カリフォルニア大学に留学し、コンピュータサイエンスの修士号を取得。NHN Japanでユーザーインターフェイステクノロジー室の責任者を務めた後、任天堂にてハードウェアとウェブのUI開発に携わる。
2014年に3人のメンバーで京都府中京区にてATMOPHを起業する。

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